抗酸化物質の摂取とアルツハイマー症
                   Marianne J. Engelhartら, JAMA 2002;287:3223-3229 より

 
目 的
抗酸化物の摂取がアルツハイマー症に及ぼす影響について調査した。
 
方 法
対象者:The Rotterdam Studyの対象者 5395名
ベースライン時55歳以上。
追跡期間:6年間
調査国:オランダ
前向きコホート研究
評価項目:アルツハイマー症発症率と抗酸化物質摂取量との関連性
 
結 果
試験期間中に197名が痴呆症を発症、内146名がアルツハイマー症であった。
年齢・性別・ベースライン時のMMSE(Mini-Mental State Examination)スコア・飲酒・学歴・喫煙・BMI・摂取総エネルギー量・頚動脈プラーク・抗酸化栄養素サプリメントの使用を調整後、ビタミンCとビタミンEの高摂取はアルツハイマー症発症のリスク低下と関連があった。
喫煙者においては、同様の関連性は見られなかった。
 
結 論
ビタミンCとビタミンEの多量摂取により、アルツハイマー症のリスクが低減される可能性が示唆された。
 
 
抗酸化栄養素摂取量(3分位)とアルハイマー症リスク
ビタミンC(mg/日)
1.22未満
1.22-1.67
1.67以上
Rate Ratio (95%CI)
1.00
0.76(0.51-1.12)
0.66(0.44-1.00)
 
ビタミンE(mg/日)
10.5未満
10.5-15.5
15.5以上
Rate Ratio (95%CI)
1.00
1.03(0.70-1.51)
0.57(0.35-0.91)
年齢・性別・ベースライン時のMMSE(Mini-Mental State Examination)スコア・飲酒・学歴・喫煙・BMI・摂取総エネルギー量・頚動脈プラーク・抗酸化栄養素サプリメントの使用を調整済

Home   Top

 

(c)Copyright Vitamin Information Center since 2000 December