食事の介入による前立腺癌治療への影響
Int. J. Cancer: 113, 835-840 (2005)

 
本研究は、食事による前立腺特異抗原値上昇への影響の有無について調査するために行った。
方 法
   二重盲検無作為割付プラセボコントロール・クロスオーバー試験
   対象:前立腺患者(PSA値上昇) 37名
   摂取成分:植物性エストロゲン、抗酸化物質、カロテノイド、セレン、その他前立腺癌抑制物質
   摂取期間:6週間
   測定項目:総PSAと遊離 PSAの血清濃度の変化
      男性ホルモンレベル
 
結 果
   男性ホルモンはサプリメント摂取期間に有意に低下した。
      ジヒドロテストステロン: -0.11 nmol/L, p =0.005
      テストステロン:-1 nmol/L, p=0.02
 
プラセボ摂取期間で増加した遊離PSA (平均倍加時間 68週間)はサプリメント摂取期間で減少した (平均半減期 13週間; p _ 0.02) 。 また、遊離アンドロゲン指数が減少した男性では (32名中21名)、総PSAおよび遊離PSAの両方で有意な減少が観察された(p _ 0.04)。
 
結 論
本研究では、ジヒドロテストステロンとテストステロンの値の減少と遊離PSAの倍加時間の減少が観察された。今後、これらの結果が疾患進行遅延につながる場合、食事の介入により前立腺癌の予防や治療に効果がみられる可能性もある。
 

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