■  血漿ビタミンCが高血圧と卒中との関係におよぼす影響
                        Kurl Sら, Stroke 2002; 33: 1568-1573
 

試験の背景
これまでに血漿ビタミンCが高血圧患者や過体重の人における卒中のリスクに影響を及ぼすか否かの前向き研究は行われていない。我々はフィンランドの中年男性を対象に、ビタミンCの過体重・高血圧と卒中リスクとの関連性及ぼす影響について調査した。
 
方 法
対象:卒中歴のない42〜60歳の男性 2,419名

試験期間:10.4年

 
虚血性卒中 96、出血性卒中 24
 
結 果
年齢と試験期間を補正した後の卒中リスクは、血漿ビタミンC最低濃度群(28.4μmol/L以下、4分位)で、最高濃度群(64.96μmol/L以上)の2.4倍(95%CI 1.4-4.3、P=0.002)であった。 また、BMI、収縮期血圧、喫煙、飲酒量、血清総コレステロール値、糖尿病や運動誘発性の虚血による心筋傷害などを補正すると、関連性は弱まった(相対リスク2.1、95%CI 1.2-3.8、P=0.01)。 さらにビタミンC最低濃度群の中の高血圧者は2.6倍のリスク(95%CI 1.52-4.48、P<0.001)、過体重者のリスクは2.7倍(95%CI 1.48-4.90、P=0.001)であった。


 
結論
血漿ビタミンC濃度が低い群、その中でも特に高血圧者と過体重者において卒中のリスク高かった。

 

 

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