ビタミンE レビュー
                     

 
疾 病 予 防
 
ビタミンEは、高酸化ストレスが原因の疾病に対し重要な働きをすると考えられている。糖尿病や腎臓病は高酸化ストレスが原因の一部であることはよく知られている。 いくつかの報告では、糖尿病や腎臓病患者において、心血管系疾病のリスク低減などのビタミンEによる効果のあることが認められている。 さらに、糖尿病患者の血管炎症の試験(Dvaraj, Jialal, 2000)では機能性の項でも述べたように炎症を抑制すること、またManzellらによる先駆的な研究から、糖尿病患者における酸化的ストレスの低減と、心拍を調整する神経系統の改善が認められた。 同様に、Bursellら(2001)は、ビタミンEが血中コレステロールの酸化を防御することを示唆し、T型糖尿病患者はビタミンEを終生にわたり摂取するべきであると述べている。 腎患者におけるビタミンE摂取試験では心臓病の主原因であるコレステロールの酸化を抑制することが示唆された(Islamら, 2000)。 同様に、心臓病での透析患者196名を対象とした介入試験では、800 IU/日の摂取により心血管疾患が低減した(Boazら, 2000)。 最後に、腎不全の動物を用いた実験では、高用量のビタミンE摂取により、フリーラジカル反応による一酸化窒素の産生が抑制されている。
 

 

高リスク集団におけるビタミンEの効果
- 糖尿病や腎臓病患者における心疾患に対する防御
- 糖尿病患者の心拍調整システムの改善
- 腎不全患者の血圧低下
- 糖尿病や腎臓病患者における酸化的ストレスの低減
 
 
参考文献
Manzella et al., 2001 -a study demonstrating that administration of high doses of vitamin E can improve the nervous system regulating the heart beat
Bursell et al., 2001 - a study in patients with type 1 diabetes showing that vitamin E can protect against oxidation of blood cholesterol
Devaraj and Jialal, 2000 -vitamin E reduces inflammation of blood vessels, particularly in diabetic patients
Islam et al., 2000 -vitamin E decreases the oxidative susceptibility of cholesterol in renal patients
Boaz et al., 2000 -intervention trial with kidney disease patients: vitamin E showed a clear protective effect against CHD
   

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